2018-19 NBA FINALS展望〜RaptorsのXファクターは!?〜
とうとう明日2018-19のNBAファイナルが始まりますね!!
西は期待通りGolden State WarriorsがKD・カズンズ不在の中、危なげなくカンファレンスファイナルを勝ち上がりました。
東はレギュラーシーズン無双状態だったBucksのアデトクンポを抑え、Tronto Raptorsが初のファイナル進出を決めました。
ファイナルはWarriors有利と言われている中でRaptorsの救世主となり得るいわゆる「Xファクター」になりそうな選手を解説していきたいと思います。
Xファクターとは
Xファクターを辞書で調べると(goo辞書)
1. 決め手(となる要素)
2. (成功するのに必要な)特別な才[特質]
と出てきます。
近年のNBAではプレイオフのシリーズにおいて持っている選手という意味合いで使われることが多いです。
思い出されるのは
2013-14にSpursが優勝した際のカワイ・レナードや
2014-15にWrriorsが優勝した際のアンドレ・イグダラが私の中では代表的なXファクターというイメージです。
ちなみにこの二人とも、ファイナルでレブロンを抑え、かつ得点も挙げたことでFINAL MVPに選ばれています。
また、MVPではありませんでしたが、2015-16にCavsが優勝した際のデラベドバもXファクター感がありました。
この様にXファクターとは、いつも(レギュラーシーズン)以上の働きをしてチームを勢いづけた選手と考えます。
近年では、Xファクターが現れたチームが優勝しています。
シリーズの展望を語る上でも外せない話題です。
つまり、持っている男が現れたチームが大波を引き寄せるということです。
バスケットは流れのスポーツで20点以上離れていても、一つの大きな流れで逆転することも可能です。
NBAファイナルという大舞台で優勝を引き寄せるXファクターはRaptorsにはいるでしょうか?
まずは、今シーズンのRaptorsの陣容をおさらいします。
今年のRaptorsの陣容は?
今季のRaptorsは言うまでもなくレナードが加入したことが大きい変化です。
エースとしてチームを支えていたデローザンとのトレードで加入してきました。
そしてレナードは今プレーオフ、キャリアハイライトと後に語られても不思議ではない程のパフォーマンスを見せています。
カンファレンスセミファイナル最終戦のブザービーターや、カンファレンスファイナルの勝負強さはジョーダンを彷彿とさせるほど神がかってました。
また、マルク・ガソルが途中加入したことも大きいです。
ときにアデトクンポを守る程の上質なディフェンスができ(やられることも、、、)、3P が決めれ、パスもできる。
現代のNBAでビッグマンに求められる要素を多くもっています。
また、他にもMIP候補のシアカムやいぶし銀のスナイパー・グリーンがいます。
そして、それら強者達を束ねる司令塔として、Raptorsとともに成長してきたカイル・ラウリーがいます。
今年のRaptorsはシーズンをこなす内にお互いフィットし、バランスの取れた先発陣となりました。
しかし、先発陣はすでにそれなりの働きをしていて、劇的な活躍をする余地はないように思えます。
つまり、その先発陣に代わりベンチから出てくる選手たちがXファクター候補と考えています。
Xファクターは誰か?
ずばり、ここまでのシリーズを見ていて筆頭候補はFVVことフレッド・ヴァンブリードではないかと思います。
カンファレンスファイナルでも大活躍し、3P%に関してはご覧の通りチームTOPでした。
3P成功数もラウリー(20本)に次ぐ2位(16本)です。
3P%は57.1%と驚異的で、決めるシーンもここぞという場面で決めたり、連続で決めたりと数字以上に目立っていた印象です。
ボールを持った瞬間の何かやらかす感が強く、持っている男の雰囲気がありました。
完全に私の主観です!笑
次点はノーマン・パウエルを推します。
得点面ではFVVを凌駕します。
ご覧のようにカンファレンスファイナルの得点ではチーム4位の平均12.3ptsです。
しかし、時間あたりの得点に直すとレナードが0.72pts/min、ラウリーが0.51pts/min、シアカムが0.395pts/min、パウエルが0.54pts/minとラウリーを凌ぐ得点力になります。
時間あたりの得点力はレナードに次ぐチーム2位ですね。
FG%もラウリー、FVVに次ぐ3位45.6%と高水準です。
ちなみにレナードは4位44.2%です。
それではこの二人に関して掘り下げます。
フレッド・ヴァンブリード(FVV)
FVVはウィチタ州立大学出身の25歳のPGです。
同大学のアシスト記録を保持しています。
2016年にドラフト外でRaptorsに加入しました。
1年目はGリーグが主戦場でしたが、徐々にNBA出場も増え入団以降得点を順調に伸ばしています。(1年目37試合2.9pts、2年目76試合8.6pts、今季64試合11.0pts)
私が彼を推す理由は他にもあります。
FVVはなんとBucksとのシリーズ中(2019年5月20日)に第1子の男児が生まれたそうです。
実際それまでのプレーオフ15試合はわずか8本しか3Pが決まらず、8/41 (19.5%)と不振にあえいでいましたが、お子さん誕生後爆発(ファイヤー!!)しました。
彼自身もそれまで奥さんとお子さんのことが気がかりだったことを述べています。
人生の大事な局面を迎え乗り切ったFVVはファイナルでも爆発(ファイヤー!)するに違いありません!!
ノーマン・パウエル
さて、一方ノーマン・パウエルは名門UCLA出身の26歳です。
193cmとややサイズは小さいですが、SGとSFをこなします。
2015年ドラフト全体46位でBucksに指名され、その後2017年1巡目指名権とグレイヴィス・ヴァスケスとのトレードでRaptorsへトレードされます。
同年のSummer Leagueで活躍し、ルーキーで唯一のAll-NBA Summer League First Teamに選出され注目されました。
その後、主力の怪我も重なりルーキーシーズンから出場時間を与えられました。
30得点のシーズンハイ、イースタンカンファレンスのRookie of the Monthなども受賞しました。
2017年のオフには4年総額$4,200万の契約を結びました。
今シーズンは11月のJAZZ戦で左肩亜脱臼の重傷を負い、21試合欠場しましたが、1月に復活を遂げています。
パウエルの良さは、短時間でもとりあえず点を取ってくることだと思います。
出てる間はひたすらにボールを欲しがってる感じが出てます。
まさにベンチに一人はほしいタイプの選手です。(↓は代表格ルー・ウィリアムズ)
得点パターンも、ドライブからの難しいサーカスショット、オープンの3Pなどswingmanに必要な要素を備えています。
今シーズンはレギュラーシーズンこそ60試合8.6ptsだったものの、カンファレンスファイナルでは6試合で12.3ptsと調子を上げてきています。
更に調子を上げていけば、一世一代のファイナルという大舞台でNorman "Playoff" Powell が輝く姿が見れるはずです!
以上!
王者Warriorsに対するRaptorsのXファクターに関して解説しました。
下馬評ではWarriorsの3連覇は固いと言われていますが、Raptorsも黙ってやられる訳がありません。
明日からのNBAファイナルではXファクターの出現も気にしつつ観戦すると、また一つNBAファイナルが面白くなること間違いないでしょう!